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PLAUD Embedded SDKとMCPで、議事録をCRMと課題管理へつなぐ方法

PLAUDが開発者向けのPlaud Embeddedを一般提供に切り替えました。SDKと文字起こしAPIでできること、料金、データの保管条件を整理し、取得した記録を顧客管理と課題管理へ振り分ける運用を解説します。

つきのこ
つきのこ
ソリューションエンジニア · 12分で読める

結論: PLAUDは開発者向け基盤「Plaud Embedded」を一般提供に切り替えました。iOSとAndroid向けのSDK(開発者向け部品一式)で録音端末を自社アプリから操作し、文字起こしAPIで結果を受け取れます。会議の記録を業務に結びつけるうえで重要なのは、取得した内容をCRM(顧客管理)と課題管理のどこに、誰の確認を経て残すかという設計です。出典はPLAUD公式のDevice SDKページです。

この記事の要点

  • Plaud Embedded:端末操作のSDK、音声アップロードAPI、文字起こしAPIの3点で構成される
  • 無料枠:接続端末50台と文字起こし300時間。以降は端末1台あたり月15ドル、文字起こし1時間あたり0.28ドル
  • 取得方式:完了通知ではなく、文字起こしIDを問い合わせて状態を確認する方式
  • 個人利用:自分の録音を扱うだけならMCP(AIクライアント接続の仕組み)とCLIで足りる
  • Kylon側:受け取った記録をCRM更新案と課題登録案に分け、担当者が確認してから確定する

会議の記録は、要約を共有しただけでは業務につながりません。顧客情報、次の対応、プロダクトへの要望へと整理し、誰が確認するかを決めてはじめて、会話の内容がチームの仕事になります。

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Plaud Embeddedで何ができるか

Plaud Embeddedは、PLAUD自身のアプリが使っている録音端末と音声認識の基盤を、他社の製品から利用できるようにしたものです。構成は次の4つに分かれます。

構成要素できること公式資料
端末SDK(iOS・Android)端末の検索と接続、自社アプリからの録音開始と停止、ファイル転送、ファームウェア更新、電池残量や保存容量の取得Device SDK
認証APIクライアントIDとシークレットからパートナートークンを取得し、利用者ごとのトークンを発行するAuthentication APIs
ファイルアップロードAPI利用者の音声をPLAUDのストレージへ送り、文字起こし用のURLを受け取るFile Upload API
文字起こしAPI音声URLを送信し、返却された文字起こしIDで処理状況を確認して結果を取得するTranscription API
Plaud Embeddedの構成(2026年8月20日時点の公式資料に基づく)

設計前に確認しておきたい制約が3点あります。SDKはiOSまたはAndroidのアプリに組み込む前提であること、1台の端末は1つのアプリにのみ紐づくこと、そして利用者側にPLAUDアプリの契約は求められないことです。いずれもPlaud Embedded概要に記載があります。同ページでは、対応言語112種と、Bluetooth接続に代わる高速転送(Wi-Fi Fast Transfer)についても説明されています。

料金と無料枠

課金は接続端末数と文字起こし時間の2つで計算されます。新規の開発者には接続端末50台と、最初の端末接続後に開放される文字起こし300時間の無料枠があります。無料枠を超えた後は端末1台あたり月15ドル、文字起こし1時間あたり0.28ドルで、請求は月末、支払い不成立時は7日間の猶予が案内されています。接続端末数は月末時点ではなく、その月の最大接続数で数えます。詳細はPlaud Embeddedの料金ページで確認できます。

検証段階では、この無料枠の範囲で運用フローを試せる場合が多くあります。契約前に、自社の会議種別で必要な項目が取れるかを確認しておくと判断しやすくなります。

音声と文字起こしはどこに残るか

導入部門を広げるかどうかは、この条件で決まります。PLAUDの資料では、端末だけを利用し、音声を自社のアプリとサーバーに同期する構成が示されています。この場合、音声はPLAUDのクラウドを経由しません。Note ProとNotePin Sはいずれも64GBの本体保存領域を持ちます。文字起こしAPIを使う場合、処理結果の保持期間は既定で7日間、処理地域は既定で米国で、日本、欧州、シンガポールでの処理は個別相談として案内されています。出典はData Retentionです。

MCPとPlaud Embeddedの使い分け

観点PLAUD MCP・CLIPlaud Embedded
対象となる録音自分自身の記録自社プロダクトの利用者の記録
必要な作業AIクライアント側の設定モバイルアプリの開発とAPI連携
向いている場面個人が自分の会議を業務フローに取り込む対面の会話を前提とする業種向けプロダクト
公式資料PLAUD MCPQuickstart

なお、個人アカウントの録音を取得する汎用APIは公開されていないとPLAUDのサポート記事で説明されており、その用途はMCPが案内されています。出典はPLAUDサポート記事です。他人の録音を共有アカウントの認証情報で扱う運用は避けてください。

会議後の流れは4段階に分ける

  • 1. 記録を受け取る:文字起こしまたは要約の準備完了を起点にする
  • 2. 事実を抽出する:参加者、決定事項、顧客の要望、約束、期限を分ける
  • 3. 登録先を照合する:顧客名や担当者が曖昧な場合は、CRMへ書き込む前に確認する
  • 4. 担当業務に振り分ける:対応タスク、プロダクト要望、導入上の課題を別のレコードとして管理する

重要なのは、要約をそのままCRMに書き込まないことです。会話の途中で出た案と、確定した決定は分けて記録します。

CRMには何を残すか

CRMに残す内容は、次回の顧客対応で必要になる情報に絞ります。会議日、参加者、顧客の目的、未解決の質問、次の対応、元の記録へのリンクを基本項目にすると確認しやすくなります。

  • 顧客・担当者:どのアカウントの会話か
  • 検討状況:評価、導入、更新などの進捗
  • 次の対応:担当者と期日
  • 根拠:文字起こしや要約へのリンク

課題管理に送るべき内容

すべてのコメントを課題にすると、一覧が読みにくくなります。現在の業務を妨げている不具合、繰り返し現れる要望、導入を進めるための設定作業、期限を持って判断するリスクに絞って登録します。

各レコードには、短いタイトル、種類、顧客または案件、影響、担当者、元の会議記録を残します。担当者は必要なときに一次情報を確認でき、同じ説明を顧客対応担当に聞き直す手間を減らせます。

Kylonでの確認フロー

Kylonのチャンネルに会議記録を取り込むと、エージェントはCRM更新案と課題登録案を分けて提示できます。営業またはカスタマーサクセスの担当者は、顧客情報の更新案を確認します。プロダクトや導入担当は、課題の種類と優先度、担当者を確認します。

この確認を同じスレッドで行うことで、なぜその情報が登録されたかを後から追えます。顧客データ、商談条件、約束に関わる内容は、人が確認してから確定する運用が適しています。

開発者向け連携を作るときの確認点

文字起こしAPIは、完了時に通知が届く方式ではなく、送信時に返る文字起こしIDで状態を問い合わせる方式です。状態がPENDING、RECEIVED、STARTED、PROGRESSの間は確認を続け、SUCCESSになった時点で結果を取得します。仕様は音声送信とタスク取得の各リファレンスに記載があります。

問い合わせを再実行する設計になるため、会議レコードには文字起こしIDを保存しておきます。同じ結果を二重に取り込んで、CRM更新や課題が重複して作られる事態を防げます。

SDKの導入手順、クライアントIDの取得、スターターアプリの構成は公式のクイックスタートで確認できます。

Plaud Embeddedのクイックスタートを見る

最初は1種類の会議から始める

まずは顧客ヒアリング、導入定例、または営業商談のどれか1つに絞ります。CRMに残す項目と、課題として扱う基準をチームで合わせたうえで、数件は確認付きで運用します。抽出の指示を整えてから対象を広げると、記録の質を保ちやすくなります。

会議記録をCRMと課題管理へつなぐ流れを、自社の運用に合わせて整理できます。

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