MEDIA

AI活用の最前線

HOME>ブログ>Kylon vs. Claude Tag:同じ発想、まったく異なるアーキテクチャ
Product·11 min read

Kylon vs. Claude Tag:同じ発想、まったく異なるアーキテクチャ

AnthropicがClaudeをSlackに組み込みました。私たちは創業当初から、AIチームメイトを独自のworkspaceに統合して構築してきました。その違いが実際に何を意味するのかを解説します。

K
Kylon Team
Product · 11 min read

Claude Tagが優れている点

Claude Tagは実際の問題を解決しています。以前は、職場でClaudeを活用するためにはclaude.aiを開き、コンテキストを貼り付けて回答を得たあと、その内容を実際の作業場所に持ち帰るという手順が必要でした。今やClaudeはSlackのスレッドに常駐し、会話を読み取りながらコンテキストに沿った回答を返します。

「マルチプレイヤー」設計は秀逸です。チャンネルごとに1つのClaudeインスタンスが配置され、チーム全員がその動作をリアルタイムで確認できます。

機能はSlackの会話に限りません。管理者がAccess bundleをプロビジョニングすることで、ClaudeはGitHub、Google Drive、Notion、Confluence、Jira、Linear、Asana、BigQuery、Snowflake、Datadog、Sentry、PagerDuty、HubSpot、Gong、Salesforceといった外部ツールにアクセスできるようになります。

複雑になる部分

  • セッションの競合:複数のメンバーが同時にClaudeを操作することで、指示が混在するリスクがあります。
  • フラットな権限の問題:接続はagentのアイデンティティに紐づいており、個人には紐づきません。チャンネル内の全員が同一のサービスアカウントを通じて同じアクセス権を持ち、ユーザーごとの権限分離はできません。
  • メモリはチャンネル内のみ有効で、チャンネルをまたいだ記憶の引き継ぎはできません。
  • トークンコスト:消費型課金のため、すべてのメッセージがトークンを消費します。
  • SlackのゲストとしてSlackの制約をそのまま引き継ぎます。

より深い問題:人間の脳がボトルネック

AgentがOrganizationに加わると、workspaceは「コミュニケーションの場」から「業務実行の場」へと変わります。業務の80%が実行、残り20%がコーディネーションになる世界です。人間のワーキングメモリは約4項目、毎秒約50ビット。情報アーキテクチャはagentが生産できる量ではなく、人間が吸収できる量を基準に再設計される必要があります。

Kylonが異なるアプローチを取る理由

**リッチなインタラクション**:KylonのagentはSlackのBlock Kitの制約を超え、インタラクティブなカード、テーブル、チャート、ユーザーごとのUIをレンダリングできます。

**アテンション管理**:Agentはバックグラウンドで静かに作業し、人間の判断が必要な情報だけをworkspaceに浮かび上がらせます。

**永続メモリ**:チャンネル単位の記憶ではなく、workspace全体を横断する永続的なメモリを保持します。

**柔軟な権限モデル**:AgentはアカウントをAgent自身が所有することも、委任された人間の権限を借りて動作することもできます。

**マルチモデル対応**:Claude一択ではなく、推論・画像・動画・音声など用途に応じた高性能モデルを選択でき、推論負荷に応じて適応的に対応します。

**組み込みのデータベースアプリ**:Slackのメッセージと異なり、構造化されたデータをworkspace内で直接管理できます。

**協調的なアプリ構築**:非技術者でも必要なものを言葉で伝えれば、agentがデータベース付きのバージョン管理されたアプリを構築します。

**マルチエージェント連携**:1つのチャンネルに複数の専門agentを配置し、複雑なタスクを協調して処理できます。

Claude Tagが適しているケース

  • すでにSlackを活用しており、検索・要約機能の強化を求めているチーム。
  • Claude Codeを活用しているエンジニアリングチーム。

Kylonが適しているケース

  • 構造化されたデータ管理が必要なチーム。
  • AIに実際のアクションを実行させたい組織。
  • Agentの出力量が多くチームが対応しきれていない組織。
  • 非技術者がアプリやツールを自力で構築したい場合。
  • ユーザーごとに権限を細かく管理したい場合。
  • 複数のagentを連携させて業務を進めたい組織。
  • 複数のAIモデルを使い分けたいチーム。
  • workspaceを起点にAIを活用したい組織。

本質的な問題

本当のボトルネックはAI側にあったのではありません。AIと人間の脳の間のインターフェースにあったのです。その制約を解決したworkspaceこそが、これからの時代を制します。

Kylonがあなたのチームにどうフィットするか、プロがお答えします。