Kylonで構築した、米国ホスピタリティ企業のAI営業パイプライン
米国のホスピタリティ企業がKylonを活用し、1,000件への営業アプローチ、返信のAI判定、見込み顧客の振り分けを自動化した事例です。
課題
同社は米国全土で、法人の意思決定者、ブランド担当者、イベントプランナーに高付加価値のイベントパッケージを提供しています。しかし営業組織は少人数でした。担当者1人が1日に作成できる個別最適化メールは約20通です。このペースでは、条件に合う1,000件の見込み顧客に接触するまで数か月を要します。本来成約につながるはずのフォローアップも、日々の業務の中で漏れていました。
Kylonで構築した営業基盤
Apolloを活用した見込み顧客の抽出
事業開発責任者はKylonのAIエージェントに、Apolloから対象リストを抽出するよう依頼しました。エージェントは理想顧客像に合致する意思決定者を検索し、検証済みメールアドレス、企業名、役職、企業属性を含む1,000件の連絡先を整備しました。リストはKylon内で構造化データとして管理されます。Apolloから表計算ソフトへ書き出し、再び取り込む作業は不要です。
メールシーケンスの自動化
AIエージェントは迷惑メール判定を避けるため、時間帯を分散させながら1日30通の個別最適化メールを送信します。送信内容は相手企業と役割に合わせて調整され、複数段階のシーケンスで運用されます。
- 初回メール:企業に関する情報を起点にした、相手別の導入提案
- フォローアップメール:返信がない場合に送る追加連絡
- 終了メール:所定回数の連絡後、丁寧にシーケンスを終了する案内
AIエージェントがシーケンス全体を自律的に処理します。大量の新規開拓では、チームは1通ごとの承認よりも処理量を優先し、エージェントによる自動送信を選びました。
返信のAI判定と担当者への振り分け
見込み顧客から返信が届くと、AIエージェントは内容を次のように判定します。
- 確度高:関心があり、詳しい説明を求めている
- 検討中:価格、空き状況、詳細について質問がある
- 対象外:関心がない、不在通知、配信停止の依頼
確度高または検討中の返信に対して、AIエージェントは回答に必要な情報を持っているかを確認します。「週末向けパッケージはいくらですか」と尋ねられた場合は、ナレッジベースから回答を参照して直接返信します。「興味があります。詳しく聞かせてください」という返信には、営業担当者との商談予約用カレンダーを案内します。
AIエージェントが確信を持って対応できない内容は、人間の営業担当者をメールに加えて引き継ぎます。
運用画面
チャット画面にはAIエージェントの更新がリアルタイムで表示されます。ダッシュボードでは、各見込み顧客の状況、確度、直近のアクションを追跡できます。画面を切り替えたり、ツール間で情報を転記したりする必要はありません。
継続的な改善
事業開発責任者は定期的にAIエージェントの送信返信を確認します。ブランドの文体に合わない表現や、意図を取りこぼした対応を見つけた場合は、画面を共有してチャンネル内でエージェントに伝えます。AIエージェントは内部ガイドラインを更新し、運用を重ねるほど対応品質を高めます。
チームはチャンネルガイドラインを使い、文体、エスカレーションの基準、人による承認が必要なテーマなど、AIエージェントが従う行動ルールを定めています。
成果
- 1日30通の個別最適化メールを、人手をかけずに送信
- 返信の80%以上をAIが処理し、例外案件のみを担当者へ引き継ぎ
- 商談予約を一気通貫で実施し、日程調整の手作業を削減
- 画面共有によるフィードバックとガイドライン更新で、AIエージェントが継続的に改善
- 営業担当者1人で、従来は3〜4人のインサイドセールス担当者が必要だった業務量を管理
この仕組みが機能する理由
これは顧客管理システムに後付けしたチャットボットではありません。AIエージェントは営業チームと同じワークスペースで稼働し、同じガイドラインを読み、同じデータを扱い、リアルタイムで修正を受けます。改善のフィードバックループは、開発の区切りを待つのではなく数分単位で回ります。
- Apollo連携:手作業による取り込みなしで見込み顧客データを活用
- メール連携:自社ドメインからの送受信を直接実行
- チャンネルガイドライン:AIエージェントが従う、更新可能な業務手順書
- データベースアプリ:営業パイプラインの共有された唯一の正しい情報源
- 人による確認:重要な場面では人が判断し、それ以外は自律運用


